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3年、4年.......彼らの長い旅の最後には、生まれ育った川へ戻っての産卵というドラマが待っていた。
しかし、明治に始まった人工孵化事業が、サケマスの思いを遂げる妨げとなり、故郷の川の上流にある約束の地まで辿りつける魚は、数えるほどになっていた。
もちろん、河口での捕獲、採卵、受精、養魚と、人の手による作業の結果、私たちは安く、美味しいサケを口にすることができる。
でも、すべてが人間に与えられたものではないはずである。山の住人であるヒグマもキタキツネも、シマフクロウやオジロワシたちも、昔から遡上するサケマスによって冬を越してきた。
知床に行ってきた。
ここは、日本でも数少ない自然遡上の河川が残されている。力強く川に挑むもの、途中で力尽きたもの......カラフトマスが闘っており、河原に残されたヒグマの糞には、ナナカマドの実が鮮やかだった。
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〈津田 典秀〉
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ムツゴロウ動物王国「いしかわさんの命がいっぱい」
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